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デザインとプログラムと、なんだろう

医療系e-ラーニング

医療系e-ラーニングを納品しました。
e-ラーニングシステムを独自開発するメリットとリスク

2021.09.25

WEB系システムでは、汎用性が高く様々なデバイスでインストールせずに利用できる利点があります。今回納品させていただいたものは、医療系資格取得制度の講義を提供するサービスです。 詳細はお伝え出来ませんが、勉強になったこと、感じたことがたくさんありました。

ご発注いただくお客様は、やはり「ご紹介」の方です。
人と人、あたたかくつながる関係性に感謝。
繋がっているからこそ薄れることのない期待に、裏切る結果には決してできない「期待を上回ったものを納品したい」思いがあります。

e-ラーニングシステム、
という既に提供されているサービスがあります。

E-ラーニングを開始しようというとき、一般的なサービスで提供されている既存システムがあります。
サーチエンジンで「Eラーニングシステム」と検索するとかなり候補が出てきます。

たいていは、それらを利用いただくのが一般的で、独自開発するよりもコスト面でリスクが少ないケースが多いのです。弊社にご相談いただいた時も最初は一般に出ているサービスで条件に合致するものを選ぼうとしましたが、今回のケースは独自開発したほうが、コスト面・自由度で明確に独自開発の方が優勢でした。

既存のE-ラーニングシステムサービスを利用すると、
自由度の高いシステム程汎用性が高く、
様々な業種に対応した様々な機能があります。

自由度が高いほどランニングコストも高くなってきますが、お客様はたいてい、そのシステムが対象としている多くの業種のうちの一つですから、結果的に全機能の一部しか利用しない結果になります。
つまりは、お客様にとっては一部の機能以外は不要、ということになります。

月額が高い=優れたシステムである、
という考えは捨てます。

必要な機能が入ってるか、その機能を導入するのに見合ったコストか、で考えます。自由度の高いシステムでも、利用するのは一部です。
サーチエンジンの候補から、あれもできる、これもできる、こういうケースにも対応!という特徴を見ていると魅力的に見え、何が必要な機能なのか分からなくなってしまいそうです。

「システムありきでは考えない」

コストを気にするあまり、「既存システムを利用するための運用フロー」を考えてしまいがちですが、一旦それはやめます。
理想的で無駄のない運用を継続するには、どんな流れを作っておくべきかを考え、オペレーションフローを作成します。
そのフローに含まれる機能の多くを持っているシステムを選ぶことで失敗が少なくなると思います。
実際の運用に沿ったオペレーションフローができると、それが現実的に実施可能かを視野に入れて検証します。
現場サイドで運用可能か、という話です。
管理職や、総務などの管理部門が作成した「理想的フロー」の場合、現場に落とした時点で「無理ー!」となるケースも多いです。
そうならないような、リアルなフローを作成します。

オペレーションフローが出来たら、
質問ができる。
見積もり依頼ができる。

オペレーションフローができると、必要な機能が見えてきます。
現実に沿ったものであれば、それをそのまま資料として活かせることになります。
既存のe-ラーニング提供業者に対しては、
「弊社はこういう運用をしたいが、御社のサービスで可能ですか」
と質問・相談ができるということになります。
または、システム開発会社に
「弊社はこういう機能を求めているが、御社で開発する場合の費用をお見積りいただけませんか」
と聞ける!

e-ラーニングシステムを独自開発する。
オリジナルシステムの方が優勢となるケースとは

上記の見積もり・相談でほぼ明らかになりますが、開発するケースがコスト面でも機能面でも優勢になることが大いにあります。
開発者側の意見としては、そのお客様だけに特化するシステムなので、一般的な汎用性の高いシステムと比べて、導入する機能が格段に少ないのです。
機能が少ないと
●バグが少ない
●ウィルス各種脅威に対するリスクも少ない

というシステム運用面での最大のメリットがあり、
●自由設計で自社に特化したサービス開発となる
同じものが2つとない、サービスになります。
●ランニングコストが抑えられる
というのが最大のメリットになってくると思います。独自開発した場合のランニングコストは「サービス利用料」と違って「メンテナンス費」になります。

自由度が低い、という「使いやすさ」

自由度が高い、と聞くと利点のように聞こえ、
自由度が低い、と聞くと欠点に聞こえますが、
実際のシステム運用では、自由度が低い方が使いやすいのです。

少し変な例えかもしれませんが、
スマートフォンの場合
電話をかける機能のほかにあれもこれも詰まってます。
固定電話の場合
誰もが迷うことなく電話する機能を利用できます。
こんな感じです。あれもこれもできると難しいですね・・・

オリジナル開発の欠点と注意すべき点

やはり、今後の展開を考えておく、ということが重要と感じます。
組織も変われば人も変わり、時代が変わればサービスも変化する・・・この変化を見越して、10年先まで使えるシステム開発ができたら、どんなに理想的でしょう!と思います。
オリジナル開発の最大の欠点は
・開発費がかかる
・開発に要する期間が長い
十分注意すべき点は、
・設計を慎重に、今の現実と将来に向けた設計を行うこと
ではないかと思います。