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デザインとプログラムと、なんだろう

決して自己表現であってはならない。

2021.12.11

デザイン業務において
「こうしたい」
と思うことがあっても、お客様がそうしたいと思わなければ不要な提案になる。
「こうしたいと思う私」は、モノを作るだけの存在で、
そのデザインと付き合っていくのはお客様。
一時の感情だけで、今の感覚だけでデザインの良し悪しを判断してはいけない。

しかし、デザイナーとして育っていく過程で、「こうしたい」と思う気持ちは大切にしなければならない。

だから、立ち位置を変える。
自分を、デザイナーではなくお客様自身、またはお客様の会社の社員になって考える。そのうえで「かっこいい定義」を考える。

一番陥ってはいけないのが、
「デザイナーとしてカッコイイデザインを納品したい」
という考えに支配されること。
間違ってはいないと思うのだけど、陥ってはいけないと強く思っている。

これに向いてしまうと、つくるものたちが「ただの作品」 になってしまう。
デザイナーが、デザイナーのために作った「ただの作品」。
今「カッコイイ」デザインも5年後には「ださー」と言われるかもしれない。

納品するウェブサイトが、LPなどのように一時のキャンペーンに利用されるものなら、好きにトレンドを盛り込み、今っぽいものを作っても良いのだけど、ウェブサイトは、それほど手軽なものではないのです。

5年後も「かっこいい」デザインであるためには、
お客様が温めてきたコンセプトをしっかり感じ、しっかり機能を持ち、見て感じ取れる形を作ること。
そして
・読める文章
・伝わるデザイン
であること

なんかわかんないけどカッコいいね。
よりは、
気づいたら文章や写真、そしてそのお客様の像が、
心に、頭に残っている。そんなモノづくりがしたい。