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デザインとプログラムと、なんだろう

ナレッジからカルチャーへ。「経験」を補う情報共有の重要性を忘れていた。

2020.10.31

最近は朝の30分でインプット時間を設けた。
そしたらすごいことを思い出した。全然すごくないけど。
ナレッジバンク化しなければ。
ということ。
なんてことだ。ここ数年、十数年になるだろうか。ナレッジバンク化を怠っていた。

思えば、私の仕事人生は25年(もうそんなにか!)のうち、異業種にいながらWEBにずーーーっとかかわってきていて、その目的はいつでも情報整理と情報共有のためだった。
はじまりは、携帯電話会社でのちょっとしたE-learning。自動車メーカー研究所で作成した事例集もWEBだった。住宅会社での情報共有・・・思い出してもみんな目的は情報共有だったのに。
そしてこれらはいつも私を救ってくれてたし、みんなの成果を各段に上げることもあった。情報共有こそが大事なのに。

今の仕事に置き換えて、
きちんと整理された情報を格納する場所をつくろう。
いままで煩雑に置いていたメモを
みんなが見えるところに置こう。

嫌悪していた「経験」という言葉。
経験とは「情報の整理」で補えるのではないか。

一番最初の転職先でよく先輩に「経験があればわかるんだけど」と言われた。
当時の私は「経験」なんて上手に説明できないことに対する「言い訳」と思っていた。
この人は教えることが苦手なのだと。

その時に作ったのが自分のためのマニュアル。WEB版。
なぜそんな面倒なことをしたのかというと、その先輩とは極力話をしたくなかったから、1回聞いたことは二度と聞きたくなかった。ただそれだけ。

でも唯一の先輩だったのでその人に聞くしかない。
1回聞いたことをWEBに書き留めて何度もバージョンアップした。
WEBと言ってもhtmlで書いただけで公開したわけではないのだけど。

なぜhtmlで書いたかというと、情報の整理の仕方によって早く答えにたどり着けるから。
それに、htmlが好きだったからだと思う。

この資料はとても役立ってくれた。
今でもはっきり覚えているけど、
「来て3か月なのに、ずいぶん自信満々で答えるね」
と先輩に言われた。
嫌味を含んでいるなと思いながらも、
「自信なさそうに答えたら相手も不安になりますよ」
と正論で答えて勝ち誇ってみた。
その後、私の元に3人の新人が来た。
資料をWEB共有し、教育方法を 完全なOJTにがらっと変えた。
整理された情報が力を発揮することをあらためて実感。

マニュアル化できない「経験」なんて存在しない

と思ってた自分。勉強意欲に直結していたこの考え方。ポジティブだ!
「経験」と言われると「経験を積むまでに何年かかるんだろう」と、長く大きな壁を感じるけど、当時はそれも破ろうとしてがんばってたんだ・・・と自分をほめる。

何度も「経験」という言葉を嫌いに感じることがあった。
私は転職を繰り返していたので、新しい環境(会社)につくたびに年長者は「経験」と言う。

中には「教えたくない情報を「経験」と呼んでいる場合がある」とも感じた。
これは会社がつくる文化・習慣が影響していると思う。
「この人がいないと」「この人でないと」という自分自身の存在価値を企業内で作り上げたくなる。そのためにやってしまうことが「情報を共有しない」ということに繋がる。有益な情報ほど隠したがるようになる。
決して作ってはいけないこの状況。

自分の成長、スタッフの成長、同じように喜べる環境に。
「自分」だけが知っている、それは「自分」が優秀なのではない。情報共有が不足していただけ。

ナレッジをカルチャーに。



職業によっては「経験」を身体で学ぶものがあると思います。その場合は全く当てはまらない意見かと思います。勘や感覚、言葉にできない「経験」もあると思いますが、少なくとも今は、もしかしたらそれも数値化できるものなのかも?ともおもったり・・・不愉快に感じられる方がいたら申し訳なく思い補足しようと思いましたが補足になっていないですね。

そもそも経験とは、なんでしょう。
知識をつなぐ糸・・・これが一番しっくりくる言葉なのかも